Cockatiel
オカメインコ

オカメインコについて
冠羽(とさか)を立てる仕草が印象的な小型オウムです。10〜30年といった長寿を全うする個体が珍しくありません。そのため、生涯をともにするペットとしては、飼育にあたって長期的な視点が必要になります。性格は穏やかで落ち着いたタイプが多い一方で、好奇心が強くアクティブに動き回る子もおり、個体差を楽しめるのもオカメインコの魅力です。
歌や口笛などの音を真似したり、人の肩や頭に乗ってくつろいだりと、人とのスキンシップを積極的に取ろうとする子も少なくありません。

- 飼育難易度
- ★★☆☆☆
- 慣れやすさ
- ★★★★☆
- お歌(オス)
- ★★★★★
- カラーバリエーション
- ★★★☆☆
オカメインコの一般データ
学名 | Nymphicus hollandicus |
---|---|
英名 | Cockatiel |
漢字名 | 片福面鸚哥 |
分類網 | 綱:鳥綱(Aves) 目:オウム目(Psittaciformes) 科:オウム科(Cacatuidae) 属:オカメインコ属(Nymphicus) 種:オカメインコ(hollandicus) |
生息域 | オーストラリア東海岸からウッドランド地帯を中心に西までオーストラリアの内陸部全域を移動しながら生活しています(一部を除く)。 |
全長 | 30㎝前後(尾羽を含む) |
体重平均 | 80~100g |
寿命 | 15~25歳 |
産卵数 | 平均5個 |
抱卵日数 | 20日前後 |
巣立ち | 約6週間 |
性成熟 | 6~9カ月 |
心拍数 | 300~500回/分 |
体温 | 42℃ |
オカメインコの名前の由来
1845年にヨーロッパで初めて野生のオカメインコさんのペット用繁殖が行なわれた際、ポルトガル語の「Cacatilho」(小さなオウム)に因んで英名Cockatielがつけられました。和名の片福面鸚哥は頬の部分の赤い模様(チークパッチ)が日本の面の一つである「おかめ」に似ていることから名づけられました。
しかし、オカメ‘インコ’と呼ばれていますが実際はオウムの仲間です。そして、オカメインコさんはオウム類最小の大きさになります。
オカメインコの生息域

オーストラリア内陸部から沿岸にかけて生息。乾燥地帯が主な生息地と言われているが、極度の乾燥を避けて沿岸に出没するケースもある。10~100羽程度の群れで餌場を探したり天敵を避けたりしながらオーストラリア大陸内を数千㎞移動することもある。移動は雨によって場所が変わり、数日で数百羽が移動していなくなる事も起こります。これを「ブーム アンド バースト現象」と言います。それだけ過酷な環境に生息しています。
オカメインコの性格

温厚でおっとりしていたり、飛んでいるより歩いていたりしている事が多いです。本当にのんびりとした性格です。オカメインコさんは怒っても擦るような噛み方をしたりと攻撃性が低いといわれています。
ただ、繁殖期を迎えてメスは巣の防衛行動のため、血が出るほど強く噛みついてくる子もいます。のんびりしているオカメインコさんですが、突然の変化にパニックを起こすことがあります。それを「オカメパニック」と言います。英語で「Night Frights(夜驚症)」といいます。
ただ、夜に多いのですが、地震や突然の音、光など様々な事に驚きパニックを起こします。パニックを起こすと翼をばたつかせたりあらぬ方向へ飛んでしまったりして怪我をすることが多くみられます。
オカメインコさんの男の子は歌を歌う事が上手にできます。とても気持ちよさそうに歌います。簡単な単語やフレーズを覚えることもできます。
オカメインコに多い病気
オカメインコさんは他の鳥と同様様々な病気にかかります。年齢や性別によりかかりやすい病気は様々です。
以下の病気はオカメインコさんによく見られる病気の一部です。
-
幼鳥~若鳥の頃
- 呼吸器疾患
特に上部気道疾患(CLJS:オカメインコさんの開口不全症候群)やマイコプラズマ症 - ヘキサミタ症
- 呼吸器疾患
-
成鳥
- 事故
- 怪我(特にオカメパニックによる)
- 卵詰まり
- 誤食・中毒
- 毛引き症
- 肥満に伴う内臓機能低下(イエローフェザー、嘴過長、爪の出血班など)
- ヘキサミタ症
-
老鳥
- 感染症腫瘍
- 内臓疾患
オカメインコさんは小鳥の中では比較的丈夫な種と言われ、飼育初心者向きと いわれることもあります。
しかし、叫ぶような大声をあげるなど騒音問題や、雛から幼鳥の時期は呼吸器疾患に由来するオカメインコさんの開口不全症候群(CLJS)に代表されるような重篤な疾患のリスクがあります。またオカメインコさんに多く出る寄生虫症であるヘキサミタ症など、体力のある子では症状が出にくい病気もあります。
人間からすればほんのちょっとの物音や変化にも敏感に反応してしまい、壁や窓ガラスにぶつかったりケージに翼を引っかけたりして大けがをする子も少なくありません。
年間通して発情ができてしまうため、基本的には1回の産卵シーズンで 5個前後の卵を産みますが、次から次へと際限なく産もうとしてしまう子も中にはいます。栄養は取れていてもバランスが悪かったり、過発情・過産卵の状態になっていたりすると卵詰まりなど繁殖関係の疾患になりやすくなります。
オカメインコさんは個体によって体格に大きく差が出る子たちです。体重だけではその子が痩せているのか太っているのか分からないことも多いです。人間と同じように肥満から内臓疾患になってしまう子も見られます。
感染症だけでなく、こうした病気を少しでも早く発見するために、定期的な健康診断が重要です。大切な家族の一員が元気で長生きするために、こまめにお体をチェックしましょう。対面だけでなくオンラインでの診療も行なっています。