Pacific parrotlet
マメルリハ

Pacific parrotlet
マメルリハについて
マメルリハさんは、1981年ワシントン条約に掲載されている、日本で飼育される最小のインコです。
マメルリハさんの野生種は薄い黄緑で、男の子は目尻の羽毛と風切羽に瑠璃色の羽毛が生えているのが特徴です。

- 飼育難易度
- ★★★★☆
- 慣れやすさ
- ★★☆☆☆
- おしゃべり
- ★★★★☆
- カラーバリエーション
- ★★★☆☆
マメルリハの一般データ
学名 | Forpus coelestis |
---|---|
英名 | Pacific parrotlet |
漢字名 | 豆瑠璃羽 |
分類網 | 網:鳥網(Aves) 目:インコ目(Psittaciformes) 科:ヨウム科(Psittacidae) 属:ルリハインコ属(Forpus) 種:マメルリハ F.(coelestis) |
生息域 | エクアドル西部、ペルー北西部 |
全長 | 12~13cm |
体重平均 | 30~35g |
寿命 | 15~25歳 |
平均寿命 | 10〜15年 |
産卵数 | 4~6個 |
抱卵日数 | 25〜30日 |
巣立ち | 約45日 |
性成熟 | 6か月〜1年 |
心拍数 | 500~600回/分 |
体温 | 40〜42℃ |
マメルリハの名前の由来
「豆瑠璃羽」は「瑠璃色の小さな鳥」の意味に由来しています。瑠璃色とは紫みのある濃い青色のことで、青色の中でも特に美しい青色を表す日本の伝統的な色名です。
英名のPacificParrotlet(CelestialParrotlet)は、Parrotlet=インコ、Pacific=太平洋、Celestial=天や空、を表します。「太平洋岸に住むインコ」、「空のような(青い)インコ」と、生息地や翼の色が名前の由来となっています。
学名のForpuscoelestisは、Forpus=ルリハインコ属、coelestis=天の様な青色(ラテン語)を意味しています
マメルリハの色の種類

マメルリハさんのカラーは下記があります。
- グリーン(野生型)
- ブルー
- イエロー
- ホワイト
- ルビー
複数の色が組み合わさったり、羽の先端部分だけが異なるなどの多様なパターンがあります。
マメルリハの生息域

南米大陸のエクアドル西部、ペルー北西部の太平洋沿岸に分布しています。
エクアドルは、スペイン語で「赤道」を意味する国名のとおり赤道の直下に位置し、日本の本州とほぼ同じ面積です。国土は南北に走るアンデス山脈を境に、太平洋に面したコスタ(Costa、海岸地帯)、山岳地帯のシエラ、アマゾン地域のオリエンテ、ガラパゴス諸島の4つの気候区に大別され、マメルリハさんはコスタに生息します。
太平洋に面した海岸は赤道直下の熱帯の低地ですが、冷たいフンボルト海流とパナマ海流の影響で、穏やかな気候に恵まれています。バナナやコーヒーなど、エクアドルの農作物の輸出品のほとんどがコスタで生産されています。
ペルーは、海岸地帯、山岳地帯(アンデス山脈)、森林地帯(アマゾン地域)に分けられ、マメルリハさんが生息する海岸地域には首都リマなどがあります。
そのマメルリハさんは自然界でのヤツデグワを中心とした、種子、果物、穀物、昆虫などを食べて生活しています。また、ヤツデグワを巣としても活用するようです。
生息域の気候、気温、湿度
気候(エクアドル西部・ペルー北西部の太平洋沿岸)
- 乾季
- 5~11月頃
- 雨季
- 12~4月頃
気温(クアドルのマメルリハん生息地帯)
- 平地
- 5~11月頃 25℃前後
- 山間地
- 12~4月頃 30℃を超える日もあり、高温多湿で蒸し暑い
湿度
- 乾季
- ほぼ雨は降らないため乾燥/月
- 雨季
- 1〜3月は200〜300㎜/月4~12月は50〜150㎜/月/月
マメルリハの性格

一言で言うと「ミニ恐竜!」。
甘えていたかと思えば本気で噛んでみたり、ジギルとハイドのようにテンション高いと思えば非常に低くなってしまったり、気まぐれで自由奔放な性格です。
マイペースなので、慣れたおもちゃであればひとり遊びもできます。しかし、臆病で神経質な子も多いため、初めて見るものに警戒心が非常に強く出ます。
また、同じケージでの複数羽飼育が難しく、ケンカで怪我をしてしまうことがあります。また、生後約46日で巣立ちをしますが、ヒナを速やかに親鳥から離さないと、親が子供を攻撃することがあるので注意が必要です。
1羽飼いがおすすめで、人に慣れると手のりになる子もいますが、クチバシの噛む力が強く、甘噛みでも痛いことがあります。
野生のマメルリハさんは穀類、種子、果実、少量の昆虫などを好んで食べています。
おうちの子も野菜(小松菜・チンゲン菜・ブロッコリー・ニンジンなど)や果物(リンゴなど)を好む子が多いです。
インコの中でも特にカラダが小さいため、食事や保温などの調整がとても難しく、飼育難易度が高いとされています。
マメルリハに多い病気
おうちのマメルリハさんは、飼い主さまやご家族が発情対象となることが多いため、生殖器系疾患になることがあります。
また、カラダが小さく、温度や湿度に敏感のため、特に幼齢の子は、寒暖差や湿度の管理が不十分だと、呼吸器系の病気にかかりやすくなります。
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幼鳥~若鳥の頃
- メガバクテリア症(マクロラブダス症)
- 呼吸器感染症
- 羽毛形成不全
- ウイルス感染症(PBFD、BFDなど)
- 鳥クラミジア症
- 外部寄生虫
- 逃亡
- 事故など
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成鳥
- 事故
- 怪我
- 中毒
- 生殖器疾患(卵づまりなど)
- 誤飲、誤食
- 毛引き症
- 栄養疾患(ビタミンA欠乏症など)など
- 内臓疾患(脂肪肝、肝臓病など)
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老鳥
- 感染症
- 腫瘍
- 内臓疾患(脂肪肝、肝臓病など)
- 進行性消耗疾患(慢性胃炎など)など
病気の予防には、栄養バランスのとれたごはん、清潔な飼育環境、温湿度の管理、ストレスを減らすことがとても大切です。
ひとり遊びが好きな子が多いため、ストレス発散や暇つぶしの鳥さん用のおもちゃを入れてあげることも効果的です。
当院では、定期的な健康診断や、オンライン診療も行っております。
おうちのマメルリハさんで気になることがございましたら、ご相談ください。