季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。
小鳥さんの肥満
2022.04.01
病院にはふだんから色んな鳥さんがいらっしゃいますが、ときどき「あきらかに太りすぎ」な小鳥さんがみえます。しかも、飼い主さんは気付いていない、というケースも多いです。鳥さんはもともと羽毛でふっくらしているので、太っていても見た目では気づきにくいのです(逆に、痩せすぎていても気づきにくいので、こちらも要注意)。羽毛をめくると全身に皮下脂肪がびっしり、本来触れるはずの胸骨が触れない、という程の子もいます。
人間と一緒で、肥満は色んな弊害が起こります。体が重いので飛ぶのが億劫になり、ますます太りやすくなったり、動きが鈍くなり事故にあいやすくなったりします。脚に負担がかかって脚の裏が真っ赤になっている子もいます。体の表面だけでなく内臓にも脂肪がつくため、肝臓や腎臓の機能が落ちることもあります。人間同様、動脈硬化や痛風なども起こります。
病気になると、投薬や定期的な通院が必要になり、鳥さんにも負担がかかります。一生お薬が必要になる子もいます。可愛くてついおやつをあげてしまう、ということもあると思いますが、あげすぎない、できるだけ健康に良いものを選んで与えるようにしましょう。食べること以外に、一緒に遊んであげることでも鳥さんのストレスは解消されます。
鳥さんが健康で毎日楽しく過ごすためにも、体重の管理を毎日行いましょう。どれくらいの体重が適正かというのはその子によっても違いますので、診察を受けたことの無い鳥さんは、ぜひ一度受診して相談してください。