季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。

小鳥さんと蚊

2023.08.01

昼間の厳しい暑さにげんなりする時期ですね。日が落ちてから体を休めようとすると今度は蚊に集られてしまった、そんな人もいるかと思います。近年は蚊が媒介する病気についてのニュースも時折聞くようになってきました。

今回は、そんな蚊による小鳥さんへの影響について紹介していきます。

 

まず、私たちが一般的によく見る蚊はヒトスジシマカという種類の蚊です。黒っぽい体で背中に一本の白い線が入っているのが特徴で、フィラリアを媒介する蚊として有名なほか、デング熱やジカ熱などの媒介もします。しかし、この蚊は人間を含む哺乳類をより好むため、おうちに入り込んだとしても小鳥さんを狙うより先に飼い主さんが狙われることでしょう。

次に見かけやすい蚊は、アカイエカ(コガタアカイエカ)です。赤褐色~橙色の体で、特に夜間に行動します。この種類は日本脳炎やウエストナイル熱を媒介するほか、鳥さんのマラリアを媒介することでも知られています。そして哺乳類だけでなく鳥類も好む種類のため、おうちに入り込んだ場合小鳥さんも狙われる可能性があります。

 

基本的に、よほど大量の蚊に一度の集られない限り貧血などの症状が出ることは少ないです。もともと鳥さんは体の多くを羽毛に覆われているため、蚊がさせる場所がそもそも足や目の周りなど限られた部分になるので、小鳥さんのサイズでは集られること自体が稀です。ただし、蚊に刺されたことによる痒みから羽咬や自咬を始めてしまう可能性はあります。

野鳥さんの世界では鳥マラリア感染症がありますが、必ず蚊などの吸血昆虫を介さないと感染しないうえ、蚊での調査では鳥マラリア原虫を蚊が持っている確率は数パーセント以下と言われています。

 

蚊の予防としては、市販の蚊よけ商品や蚊取り線香が思いつきますが、このうち蚊取り線香は煙が小鳥さんに毒になるため、小鳥さんの近くでは使用できません。その他のスプレー式蚊よけ商品などは、小鳥さんにも無害であるとされている場合が多いですが直接かかるように使ったり大量に使用したりすることは避けたほうが良いでしょう。

 

小鳥さんがやけに体を気にしているなど気になることがあるときはぜひ病院に相談してみてください。

 

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