季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。

「尿酸の色」

2024.08.01

今年も過酷な暑さがやってきました。冷たいものがおいしく感じますが、食べすぎておなかを冷やしてしまった方もいるかもしれません。そこで今回は、小鳥さんのうんち・・・ではなく一緒に出てくるおしっこ、特に尿酸について考えてみましょう。

 

小鳥さんは、人間と違って体内で生成されたアンモニアを水に溶ける尿素ではなく溶けにくい尿酸として排出します。これは、飛ぶために体を軽くしたい鳥さんたちにとって排出に多量の水を必要とする尿素よりも少量にまとめて排出できる尿酸の方が都合が良いためです。もちろん水分尿もでますが、人間や他の哺乳類に比べればほんの少量です。

 

この尿酸ですが、健康な子では基本的に真っ白い色をしています。基本的にそれ以外の色になることはありません。色がついてしまうケースとしては、以下の通りです。

・黄色

脂肪肝や感染などによる肝細胞障害や、胆汁の排泄障害の可能性もあります。血液検査などの精密検査を早急に行なうことをお勧めします。

・緑色

重度の感染症や金属中毒などが原因となります。産卵をしている女の子で腹膜炎や卵管炎を起こした場合にもみられることがあります。早急な検査及び治療が必要です。

・赤色

血尿および血色素尿の可能性があります。腎障害や溶血が原因となり、貧血を併発することもあります。

 

水分尿に色がついている場合、食べたカラーペレットの色素や便に含まれる色素が溶け込んだ可能性もあります。しかし、尿酸が染まることは基本ないので小鳥さんのおしっこを見て尿酸に色がついているなと思ったら早めに来院するようにしましょう。

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