季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。
小鳥さん「羽の色、変わっていませんか?」
2024.09.01
猛暑もひと段落して次の季節の気配がし始めました。秋物の服探しにようやく身が入るようになったという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、小鳥さんの衣服ともいうべき羽毛について考えてみましょう。
小鳥さんの羽毛の色は、ヒナから成鳥になるときなど一部の時期を除いて変化することはありません。もちろん、繁殖期とそれ以外で色が変わる(婚姻色)種類もいますが、一般的に飼育されている種類の子たちではそうした習性はありません。しかし、中には「ウチの子、年取るにつれて色が変わってきたのよ~」なんて言う方もいるかもしれません。それ、本当に大丈夫でしょうか?
小鳥さんの羽は、温湿度やホルモンバランス、日照など様々な影響を受けて生え変わっていきます。しかし、その時に何らかのトラブルや体調不良を抱えていると正常な羽毛を作れないことがあります。この時、羽毛の構造自体がおかしくなる(形がおかしいなど)ことや、発色がおかしくなる(黒い線が入る、黄色みや赤みが強くなるなど)ことがあります。
原因として、羽咬や羽繕いのし過ぎ(され過ぎ)による物理的な損傷によるケースや、甲状腺ホルモンの異常、肝疾患など体の中の異常が原因になるケース、PBFDなど感染症によるケースがあります。中には早期に検査をする必要がある場合もあります。
感染症や内臓疾患の場合はお薬で、羽咬などの場合は環境改善によって元に戻ることもありますが、一度生えた羽の色が変わることはないため変化を見るには換羽のタイミングを待たなければならず、目に見える成果が出るまで長期にわたることが多いです。そのため、おかしいなと思ったら早期に原因と特定し、対策を始めることが重要です。しかし、毎日のように小鳥さんのお顔を見ているからこそアハ体験のようになってしまい飼い主さんには変化が分からないことも多いです。今はネット上でいろいろな小鳥さんの写真が見られる時代です。時々自分の子と同じカラーの小鳥さんのお写真を見てみたり、以前撮った写真と今の姿を見比べたりしてみてください。定期的に健康診断を受けることも、早期発見にはおすすめですよ。