季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。

小鳥さん「小鳥さんの神経症状」

2025.04.01

あっという間にお花見の季節が訪れ、春を満喫している方もいらっしゃるのではないでしょうか。急な寒の戻りに体調を崩した方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、天候にも大きく影響を受けることがある小鳥さんの神経症状について考えてみましょう。

 

神経症状とは、神経系の一部もしくは全体が障害されることによって起こる症状の総称で、痛みや筋肉の機能不全、感覚障害、意識障害が含まれます。小鳥さんでしばしばみられるのが、痙攣、起立不能、斜頸や旋回などになります。震えが止まらない、立てなくなった、首がずっと傾いている、飛べないなどの主訴で来院することが多いです。

 

原因は様々で、事故などによる脊椎損傷や脳脊髄圧の変化、細菌やウイルス・寄生虫による感染、栄養失調、中毒、肝機能低下などの内臓疾患などが挙げられます。扉や窓にぶつかった、踏んでしまったなど頭や体を強く打ったり圧迫されたりするようなことに覚えがない場合、レントゲン検査や血液検査などの精密検査をして原因の特定を試みることになりますが、症状の重さによってはリスクが大きくなるため十分な検査が行えないこともあります。

 

治療としては、神経を保護するお薬や脳圧を下げるお薬のほか、原因に合わせたお薬を使うことになります。しかし、多くの場合程度の差こそありますが症状が残ってしまい、お薬が手放せなくなることが多いです。気温や気圧の変化で悪化する子もいれば、何かに驚くなど興奮したときに悪化する子もいます。時々症状がぶり返すけれどトリガーが分からない子もいます。症状が軽減されていれば減薬することも多いですが、症状がぶり返した時、もしくはぶり返しそうなときはしっかりとお薬を使う必要があります。

 

こうした神経症状を起こすような病気は、じわじわとその兆候が現れることもあれば突然発症することもあります。症状が一時的で、来院した時にはケロッとしていることもあります。定期的に病院でお体をチェックすることも重要ですが、おうちで「あれ?」と思ったら動画を撮って見せていただけると診断の助けになります。

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