小鳥さん「意外と知らない?オウム病クラミジア」
異常なほどの猛暑がやってきました。熱中症だけでなく夏風邪も心配な季節ですね。風邪症状やインフルエンザのような症状が出たとき、実は『鳥さんからの感染症』が原因のこともあります。そこで今回は、小鳥さんも関係してくる人獣共通感染症、オウム病について考えてみましょう。
人獣共通感染症とは、ヒトと脊椎動物との間で通常の状態で伝播しうる疾病の総称(WHO定義)で、狂犬病や日本脳炎、猫ひっかき病など様々な病気が含まれます。実は新型コロナウイルス感染症もこの一種です。この中で、特に鳥さんと人間との関係で注意が必要なのがオウム病です。
オウム病は、オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)という細菌の一種による感染症です。‘オウム病’という名前ですが、オウム類だけでなくインコ類やフィンチ類、ドバトなどの野鳥さんも含めて数多くの種類の鳥さんに感染します。菌が含まれた糞便や脂粉などの吸入や、口移し給餌などで感染してしまうことがあり、人間への感染ルートも主にこのタイプとされています。ただし、人から人への感染は稀と言われています。
小鳥さんではほとんどの場合無症状で、環境変化やストレスなどで免疫力が低下したときに発症します。食欲元気不振や緑色下痢などの消化器症状、結膜炎や鼻炎などの呼吸器症状が出ます。しかしいずれも特徴的な症状ではありません。
人間の場合感染してから1~2週間の潜伏期間を経て突然の高熱(38℃以上)や頭痛、倦怠感、関節痛や咳などインフルエンザのような症状が出ます。重症化すると重度の肺炎や肝機能障害、髄膜炎などを起こし、命に係わることがあります。
幸いにも効果のある抗生物質が存在しますが、細胞内でしか増殖できないという特殊なタイプの細菌のため長期間の投薬が必要になります。
予防としては環境を清潔に保つことはもちろん、お迎えした小鳥さんには特に症状がなくてもオウム病の検査を受けさせておくことが重要です。そして小鳥さん可愛さにキスをしたくなったりパクっと咥えたくなったりする気持ちは分かりますが、オウム病の感染ルートになってしまう恐れがあるのでやめましょう。
オウム病の検査は以前紹介したPBFDの検査などと同時に行なうことができます。詳しくは病院へお問い合わせくださいね。